5年ほど前からauの携帯を使っています。
auの携帯は新機種の迷走はともかくとして、今まで特に不自由したことも無く使っていたのですが、今の家に住んでからというもの、電波状態の悪さに悩まされることになりました。
昨年末に引っ越してきてからというもの、何となく電話が途切れたりするとは思っていたんですが、つい最近になってINFOBARのa01というスマートフォンに機種変更したところ、Eメールが遅延するというちょっと見過ごせない状態になってしまい、やむなく対処法を探すことに。
ネットでいろいろ探したところ、auには「auエリアサポート」という無料の電波調査サービスがあったので、早速そちらを利用させてもらいました。
ネットからメールフォームで送るだけ
auショップのカウンターまで足を運ばなくちゃいけないのかと思っていたんですが、最初の調査依頼はauのオフィシャルページにあるメールフォームから、現在の状況を詳細に記述して送るだけで済みます。
原則48時間以内に折り返し連絡が来る
メールフォームから送信後、営業日換算で48時間以内に折り返し連絡を頂けるようです。
ウチもご多分に漏れず、休日を挟みましたが営業日換算では48時間以内にauのエリアサポート窓口より電話があり、「調査員を派遣するので後ほど調査員から連絡をします」との連絡を頂きました。
調査員から直接日程のお伺い
調査員から直接、連絡先として通知してある電話番号に連絡が入ります。
ここで、実際に調査に来て頂く日程を決めます。
メールフォームを送信してから、約1週間程度で調査員から連絡を頂きました。
ただ、結構この電波調査の依頼が入っているようで、連絡を頂いた日から1週間半ほど先の日程を指定されました。
実際に電波調査
当日になると、auの電波調査員の方が2人ほど来られました。
- 顧客サポート係
- 電波調査係
上記のペアで来られるようで、基本的には顧客サポート係の方がアンケートや現在の状況、auの電波についての詳しい説明をしてくださり、その間に電波調査係の方が、持参したPCと携帯4つがセットになった電波調査キットを利用して、電波の状況を調査するようです。
顧客サポート係の方は以下のような質問をしていかれました。
- 現在利用している機種
- 電波状況の悪い部屋、場所
- 通話時の品質
- 3G回線を利用したときの回線速度
- 通話開始時にどれくらい待ち時間があるか
- auの回線を何本契約しているか
- 他社の回線を契約しているか
- 他社の回線の電波状況はどうか
- PC用のインターネットはどこの会社を利用しているか
インターネット環境とかは関係ないんじゃ無いか、と思ったのですが、これはauのフェムトセルという装置が貸し出せるかどうかの判断材料らしく、必要な情報のようです。
auの電波について
auの電波は基本的に下記の3つを使っているらしいです。
- 2GHz
- N800MHz
- L800MHz
auの携帯は基本的に 2GHz > N800MHz > L800MHz という優先順位で電波をキャッチして通信を確立するらしく、都市部では一度に大量のトラフィックが処理できる2GHz、群馬のような田舎だとN800MHzが主流として利用されているようです。
ただし例外があり、群馬のような田舎でも人の多い駅周辺などでは2GHzが利用されているらしく、電波の混在するエリアが存在するようです。
改善案
au側から提示される改善案は下記の3つでした。
- 小型アンテナ
- レピータ
- フェムトセル
小型アンテナ
これはいわゆる、携帯の充電端子に差し込んで使うような外部アンテナで、持ち運びが出来るタイプのシンプルなモノでした。
ただし、これはスマートフォンには対応していないそうで、スマートフォン利用の方は真っ先に対象から外れます。
レピータ
これは屋外を飛んでいる良質な電波を拾って増幅し、室内の半径5メートル程度の電波状態を改善するツールらしく、下記のような仕様のようです。
- 周波数毎にレピータが存在する
- 一番電波強度の良い周波数のレピータを使う
- 電波強度が規定の範囲内に収まっていないと使えない
また、利用においては下記のような契約になるようです。
- レンタル料・利用料は無料
- 基本的には2年間の期間レンタル
- 期間内にauを解約すると違約金が1万円
契約内容に同意した場合、上記の仕様に見合うレピータを電波調査員の方が選んで、まずは仮設置を行います。
仮設置後に電波調査員が再度電波状態をチェックし、改善されているようであれば本契約となるようです。
ただし、このレピータを設置しても状況が改善しない場合があり、その場合はただ電気代を使うだけになってしまうため、使わないという方向になります。
フェムトセル
上記2種類が使えなかった場合の最終手段がこのフェムトセルという装置で、単純に言えば家庭用基地局だそうで、装置から半径10m以内に2GHzよりも優先される電波を出すことで、ほぼ全てのケースの電波障害を解決する事ができるスグレモノです。
契約時に総務省の許可が必要になるため、1ヶ月半程度時間がかかる以外、ほぼレピータと同様の契約形態のようです。
ただしこの装置には前提があり、KDDIの光回線かADSLを利用していないと使えません。
最終的に
基本的には上記の3つから改善案を模索し、フェムトセル > レピータ > 小型アンテナ の順に改善度が高くなるため、auの調査員の方もそのような順番で利用出来るかを調査してくれます。
最強なのがフェムトセルで、KDDIの光回線かADSLでインターネットを利用しているようであれば、ほぼ確実に電波状況の改善がされるようなので、これを機会にKDDIに切り替えるのも1つの手では無いかと思います。
フェムトセルが使えない場合レピータという案になりますが、レピータは電波状況によって利用出来るかどうかが左右されてしまうため、屋外の電波状況も悪いと、利用出来ない可能性が高くなります。
もし、フェムトセルもレピータも使えないとなると、最終的には調査員の方がKDDIに報告をし、エリア単位での改善となるようです。
ただし、エリア単位での改善となると、複数の報告が無いとあまり積極的には改善してくれないようで、もし改善する方向になったとしても、3ヶ月~程度かかってしまうそうです。
我が家の状況
最終的に我が家は特殊な環境で、基本的にN800MHzの電波は良好に受信出来る環境のようなのですが、近隣に駅があり、運が悪いことに2GHzの電波がギリギリキャッチできる範囲内らしく、良質なN800MHzの電波がキャッチできる状態にもかかわらず、電波強度ギリギリの2GHzをキャッチしてしまい、電波状況が悪くなるという状態だったそうです。
光回線はBフレッツを使っているためにフェムトセルは利用出来ず、スマートフォンなので小型アンテナもダメ。
頼みの綱はレピータだったのですが、2GHzの電波は微弱すぎて増幅できないので、良好なN800MHzの電波用のレピータを仮設置してもらったのですが、それでも2GHzの電波をキャッチしてしまうために意味が無いと言うことで、レピータも設置できず。
結局、お手上げということになりました。
調査員の方は、エリア改善に努力します!と力強い発言をして帰って行かれたのですが、話を聞く以上、あまり期待はできそうにないので、仕方が無いと割り切って使うことにしました。
ただ、この電波調査でレピータが使えたり、フェムトセルが使えれば、一気に電波状態が改善する事も少なくないそうなので、auをお使いの方で電波状況が悪い方は、是非電波調査サービスを頼んでみて下さい。
調査費用も機器のレンタル費用も無償ですし、1時間程度の調査で電波が改善できるなら、安いものだと思います。